Q: 東京オリンピックでも注目!働き方改革で取り入れたい「テレワーク」とは?
2020年の東京オリンピックもいよいよ1年を切り、オリンピックに向けての活動も一層活発になっています。その中の1つに『テレワーク』があります。テレワークは働き方改革にも有効ですが、そもそもテレワークって何?何でオリンピックに向けてテレワークなの?といった疑問にお答えします。
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1.テレワークとは?
1.テレワークとは?
テレワークとは、
情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。大雑把に言うとスマホやパソコン等を使って自宅等のオフィス以外で仕事をしたりすることをテレワークと呼びます。
※「tele = 離れた所」と「work = 働く」をあわせた造語
引用:一般社団法人テレワーク協会
テレワークにも種類があり、
- ・在宅勤務:自宅で業務を行うこと
- ・モバイルワーク:お客様先へ移動中などにパソコンやスマホを使って業務を行うこと
- ・サテライトオフィス勤務:オフィス以外のオフィススペース(レンタルオフィスなど)で勤務すること
が挙げられます。
ちなみに国土交通省が調査したアンケートではテレワークは6割以上の人々に認知されているという結果になっています。
参照:国土交通省「平成29年度テレワーク人口実態調査」
更に、勤務先にテレワークの制度があるかというアンケートでは16.3%が「ある」という回答結果になっています。
今後はさらにテレワークを導入する企業が増えていくと予想されます。
2.なぜテレワークが注目されているのか?
2.なぜテレワークが注目されているのか?
テレワークが注目されている理由は大きく分けて2つあります。
まずは働き方改革に有効な点です。ブログ「 2020年4月から中小企業も適用!働き方改革とは?準備することは?」でもご紹介したように、現在の日本は人口減少に伴う労働者不足が深刻となっています。そこで、今まで働いてなかった女性や介護・育児などの為離職してしまった人・定年後の再就職などがしやすい環境を作りましょう。と言うのが働き方改革の趣旨であり、その働き方改革に有効な手段としてテレワークが推奨されています。
もう1つが、2020年の東京オリンピック期間中の交通機関の集中を避けるための手段として注目されている点です。東京オリンピック開催期間中は観光客や大会関係車両などで日常でも混雑している交通網がより一層混雑することが予想されます。その為、オフィスへの出勤が不要なテレワークが推奨されているのです。
オリンピック期間中のテレワークは東京オリンピックに限った話ではありません。2012年のロンドンオリンピックで実際に行われ非常に高い効果がありました。実際にテレワークを実施した企業は約8割にも及ぶと言われ、オリンピック開催期間中の混雑・混乱は少なくオリンピック閉会後も社会に根付いたとされています。
どちらにしても時間や場所を問わない働き方が出来るテレワークが導入され、正しく運用されれば働く社員にとっても、企業にとってもメリットがあります。
3.テレワークのメリット
3.テレワークのメリット
社員側と企業側に分けてメリットをご紹介します。
社員側
・ワーク・ライフ・バランスを整えられる
出勤が不要になるので出勤に使っていた時間を趣味や子どもとの時間、自己投資などを行う時間に割くことが出来ます。仕事ばかりでは心身共に疲れてしまいますが、適度に自分の時間が持てれば、少なくとも精神状態は良好になるでしょう。精神状態が安定していれば仕事への意欲・モチベーションも高まり成果も出しやすくなります。
・介護、育児などと仕事を両立できる
在宅勤務などのテレワークが導入されれば今まで離職せざる負えない状況でも仕事との両立を選択できます。仕事との両立が出来れば収入を得られ、ヘルパーさんを日中雇ったり、子どもを保育園に入れるなども離職時に比べ容易に出来るでしょう。
・不測の事態でも業務が継続出来る
台風や大雪、人身事故などにより電車の運転見合わせや大幅な遅延の際に無理に出社する必要がありません。そのような際は、運転再開や電車が来ても乗車率が異常に高く、苦痛を感じるほどの満員電車に大概なります。そのような状況で出社しても出社するだけで疲弊してしまい本来の力を発揮できないのではないでしょうか?そのような状況を避けられるのは非常にメリットになります。
企業側
・優秀な人材の確保
介護・育児などの事情で離職してしまう優秀な社員をテレワークの導入があれば継続して業務を行っていくことが可能で、優秀な社員の離職防止に繋がります。採用面でも福利厚生の1つとして重要視され、優秀な社員の採用もしやすくなるでしょう。
・コスト削減
オフィスで働く人が少なければ、借りるオフィスの広さも狭まりコストが削減されます。オフィスは平均で1人当たり3~5坪程必要とされています。500名程の企業であれば賃料が東京23区の坪単価8,834円で計算すると合計で2200万円以上(500名×5坪×8,834円)と高額になります。半数の250名がテレワークを行い事務所も縮小すれば1000万程毎月の経費が削減されます。さらに交通費・オフィス家具・固定電話のリース代などが削減出来ます。
・BCP対策
企業にとって災害時の業務継続は死活問題です。社員が同じ場所へ出勤する1か所集中型だとオフィスが被災するとパソコンなどのデータの損傷、電話の不通などにより業務が継続出来ません。クラウド上で動くサービスの利用などによりテレワークが導入されていればオフィスが被災しても業務を継続出来る社員が多く存在しているはずです。
さらに日本という大きな枠で考えると東京などの地域に集中ではなくテレワークでどこでも業務が出来れば土地の安い地域に家を買ったり、賃貸を借りたりすることで過疎化している地域の人口増が期待出来、地方活性化にも繋がるというメリットもあります。
4.テレワークのデメリット
4.テレワークのデメリット
テレワークは正しく運用しないと様々なデメリットがあります。
・コミュニケーションが取りづらい
例えばオフィスに全員が集まる企業であれば、話したいときに直接出向いて話すことが可能でした。しかし、物理的に離れてしまうと直接話すことは出来なくなります。また、テレワーク中でも内線電話が出来るような仕組みを導入していなければ電話する度に料金がかかり、なるべく電話をしないようにという心理が働き、ますますコミュニケーションが不足します。テレワーク中でも内線や代表番号を利用出来る電話システムもありますので導入の検討が必要です。
・正しい評価が難しい
同じオフィスで働く場合、業務プロセスが見える為プロセスを含めた評価が出来ます。プロセスを含めた評価であれば柔軟な評価が一般的には行うことが出来ますが、テレワーク中はそのプロセス評価が出来ないので現在の評価制度だと低評価になりやすいというデメリットがあります。
プロセスと成果の評価比重をオフィスワーカーとテレワーカーどちらにも平等になるよう調整する必要があります。また、評価制度の変更と同時にプロセスの見える化が出来るようシステムの導入や簡単な報告が随時出来るコミュニケーションツールの導入が必要になります。
・勤務時間の管理
出社・退勤がないので勤務時間の管理が難しくなります。タイムカードを使った管理や上司が見て確認なども出来ない為、勤怠を管理出来るシステムの導入は必須になります。システムを導入しなかった場合、上司の目がない分、業務時間を削減したり、逆に働き過ぎてしまうことがあるので注意が必要です。
・業務の幅が狭くなる
特に在宅勤務ではリモートアクセスなどのシステム導入をしなければ、個人情報や社外秘の情報を個人のパソコンなどで取り扱うことへの不安があるので行える業務の範囲が狭いです。一般的には資料作成や集計作業などの単純作業などが割り当てられることが多くなります。また、オフィスでは当然のように行っていた受電業務などがテレワークでも利用出来るシステムを導入しないと行うことが出来ないので注意しましょう。
5.テレワークの推進活動
5.テレワークの推進活動
多くの団体がテレワークを推奨する為に様々な活動を行っています。
例えば『テレワーク月間』です。
テレワーク月間はテレワークを普及推進する運動として、テレワーク月間実行委員会が2015年から毎年11月に開催しています。
他には『輝くテレワーク賞』などの表彰も行われています。
この賞は厚生労働省が行っているものですが、他にも一般社団法人日本テレワーク協会では『テレワーク推進賞』としてテレワークを導入/実践/定着させ、経営効率の向上、ワーク・ライフ・バランスの向上など、有益な効果を出している企業及び団体。を表彰しています。
総務省でも『テレワーク先駆者百選』として平成27年度から、テレワークの導入・活用を進めている企業・団体を「テレワーク先駆者」とし、その中から十分な実績を持つ企業等を「テレワーク先駆者百選」として公表しています。
また、様々な助成金制度もあります。例えば『ふるさとテレワーク』として3000万円の補助金が貰えたりします。
テレワークは社員だけでなく企業の価値向上や情報発信にも繋がるのでこの機会にテレワークを導入してみてはいかがでしょうか?
また、新型コロナウイルス感染拡大を受けてテレワーク用通信機器の導入費用などへ1企業当たり補助率1/2、最大100万円の助成金が出ることになりました。
詳しくはこちらをご覧ください:https://www.mhlw.go.jp/content/11911500/000602479.pdf
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