CTI おすすめ10サービス比較【2024年最新】
最終更新日:2024年10月9日
CTIシステムとはどの様なシステムなのか?機能や導入メリットなどを分かりやすく解説していきます。
また、CTIシステムのリプレイスなどをご検討中の際に、簡単に各社を比較できるよう価格や導入方法などをまとめてみました。
本記事を参考に自社に合ったCTIシステムを検討してみてください。
- コンテンツの目次
1.CTIとは?
コンピューターと電話の統合を意味するComputer Telephony Integration(コンピューター テレフォニー インテグレーション)の頭文字をとったもので、電話とネットを統合・連携して効率化を図るサービスです。
具体的には顧客管理ソフトや営業支援ツールなどと連携して着信時に情報を表示したり、顧客管理ソフトや営業支援ツールなどから直接発信したりすることができるシステムです。
2.CTIの機能
CTIの主な機能は、顧客管理ソフトや営業支援ツールなどと連携して着信時に情報を表示する機能です。
その他にもCTIシステムとして利用できる機能がありますのでご紹介致します。
- 【CTIの機能】
- CTIの機能1:CRM/営業支援ツール連携
- CTIの機能2:ポップアップ
- CTIの機能3:着信履歴
- CTIの機能4:通話録音
- CTIの機能5:IVR(自動音声案内)
- CTIの機能6:ACD(着信の自動振り分け)
- CTIの機能7:モニタリング
- CTIの機能8:ささやき(ウィスパリング)
CRM/営業支援ツール連携
先ほどもご紹介したように、CRM/営業支援ツール連携はCTIのメイン機能と言えます。着信時に発信者の電話番号などを使い、CRM/営業支援ツールにて自動検索し、該当の情報をポップアップ機能と合わせて表示してくれる機能です。
ポップアップ
CRM/営業支援ツールで該当した情報を、パソコン画面へ表示する機能です。他の作業中でも画面の一番上部(他操作画面の上)へ表示できるのですぐに気が付くことができます。
着信履歴
個人のスマホでも利用している着信履歴と同じ機能です。システムによっては、誰が着信を受けたなどといった情報も確認可能です。
通話録音
通話の内容を録音し録音データのダウンロードなどが可能な機能です。パソコンで電話機能が利用できるソフトフォンなどの通話も全て録音するので、全通話録音という名称で呼ばれることもあります。
IVR(自動音声案内)
IVRは「Interactive Voice Response(インタラクティブ・ボイス・レスポンス)」の頭文字をとった略称です。日本語では自動音声案内や自動音声応答などと呼ばれます。
具体的には着信時に「○○の方は1番を。××の方は2番を。その他の方は3番を押してください。」の様なアナウンス流し、発信者が選択した番号によって着信先を振り分ける機能です。
この機能を使えば、従来電話番号で切り分けていた着信を1つの電話番号で切り分けられるため管理が簡素化。一般企業の代表番号などへ活用すれば取次ぎ無しで担当者へ着信を転送することができます。
ACD(着信の自動振り分け)
ACDは「Automatic Call Distributor(オートマチック・コール・ディストリビューター)」の頭文字をとった略称です。日本語では着信呼自動分配装置・着信呼自動分配などと呼ばれます。
具体的には着信をリスト順に振り分けたり、待ち時間が長い順・スキル順などシステム毎に設定できる項目を基に着信を自動で振り分けることが可能です。
モニタリング
モニタリングは管理者が稼働状況やオペレーター・社員ごとの通話時間などを確認することができる機能です。CTIシステムによって様々なデータを収集し分析を行うことが可能です。
ささやき(ウィスパリング)
ささやき(ウィスパリング)は、オペレーターや社員と顧客との通話を聞いてオペレーターや社員にしか聞こえないアドバイスをすることができる機能です。
この様なCTI機能を利用することで電話業務の効率化など様々なメリットがあります。
3.CTIの導入メリット
CTIの導入メリットは、
- 【CTIの導入メリット】
- CTI導入メリット1:オペレーターや管理者の負担が軽減
- CTI導入メリット2:電話業務の効率化
- CTI導入メリット3:顧客満足度の向上
- CTI導入メリット4:架電ミスを防止
などが挙げられます。
↓CTIシステムを初歩から知りたい方こちらをチェック↓
オペレーターや管理者の負担が軽減
CTIを導入することで、CRMや営業支援ツールなどからの顧客検索や担当部署への取次ぎなどを自動化することが可能です。無駄な作業を減らすことでオペレーターや社員の負担を軽減することができます。
また、着信件数を平等にしたりスキル順に着信を振り分けてくれるので負担を平等化できます。管理者も状況を簡単に把握できるようになるのでデータ分析にかかる時間を削減するなど負担を軽減可能です。
電話業務の効率化
CTIを利用することで、顧客の把握や的確な部署・担当へ着信の割り振りなどを自動で行うことが可能です。顧客の問合せ内容に最適な部署・担当へ着信されるので解決まで迅速に導くことができます。
結果的に通話時間の短縮に繋がり、電話業務の効率化が可能です。
顧客満足度の向上
CTIの各機能により迅速に回答できる体制づくりを行うことで、電話を受ける社員やコールセンターのオペレーターの効率化だけでなく顧客の満足度向上にも繋がります。
顧客は電話問合せで長時間待たされたり、たらいまわしにされる・間違った情報を伝えられたりすると満足度は低下していきます。しかし、CTIを導入した運用ならほしい答えがすぐ得られるので顧客満足度が向上します。
4.CTIシステムの比較ポイント
クラウド型かオンプレミス型かCTIシステムは、CTIシステム単体で提供されているサービスと電話サービス(PBX機能)を合わせた一体型パッケージの2パターンあります。まず、自社で利用中の電話システムを継続して利用するのか、もしくは電話システムも合わせて導入・リプレイスするのかによって検討するサービスが違ってきます。
また、CTI単体・PBX一体型パッケージどちらもサーバーなどを自社へ設置・構築するオンプレミス型とクラウドで提供される機能をインターネット経由で利用するクラウド型と2パターンありますので導入方法も重要な比較材料です。
下記イメージはCTIシステムを単体で導入した場合のオンプレ型とクラウド型の構成イメージです。
オンプレミス型とクラウド型のメリットはそれぞれ以下の通りです。
- 【オンプレミス型CTIの導入メリット】
- 自社内で完結できるので情報漏洩リスクを軽減できる
- カスタマイズなど自由にできる
- 利用中のCRM(顧客管理)などと連携が可能
- 【クラウド型CTIの導入メリット】
- サーバ設置が不要なので安価に導入可能
- 利用開始までの期間が短い
チェックポイントをまとめると、
- 【PBX機能の有無】
- CTIシステム単体で導入(PBX機能なし)
- PBX一体型CTIシステムを導入
- 【導入形態】
- オンプレミス:CTIサーバを事務所へ設置
- クラウド:クラウドで提供されるCTIサーバ利用
が挙げられます。
通話品質
通話品質は、コールセンターやカスタマーサポートなど、特に金融系商材などを取り扱う場面で非常に重要です。音声の途切れや聞き取りにくさは、電話応対の円滑な進行を妨げ、顧客とのトラブルの原因となりかねません。
コールセンター業務に必要な機能を備えたオールインワン型のCTIシステムを検討する際には、通話品質に特に注意を払うべきです。通話品質の低下は、電話応対のスムーズな進行を妨げ、顧客とのトラブルにつながる可能性があります。
そのため、システムを選定する際には、安定した通話品質とクリアな音質を提供できるシステムを優先的に検討することが必要です。
導入実績
システム選定時には、導入実績を確認することが重要です。これは、システムの安定性や信頼性を評価するための指標であり、導入された企業の事例をチェックすることで、同業他社への導入実績が豊富かどうか、そして自社のニーズに合ったサービスかどうかを確認する手助けになります。
多くの導入実績があるサービスは、その分野でのノウハウを蓄積している可能性が高く、特に大規模コールセンター向けには、官公庁や大手企業の利用実績があるサービスを選ぶことで安心感を得ることができるでしょう。
料金
料金コストについては、初期費用、月額料金、および通話料金の3つが考慮されます。
初期費用は無料から数十万円に及び、カスタマイズが必要な場合は追加費用がかかることが一般的です。月額料金は1席あたりで2,000円から20,000円まで幅広く、システムによっては回線数や回線の種類によって追加料金が発生することがあります。通話料金は通話時間に応じて従量課金されることが一般的で、短時間の通話が多い場合は秒課金を選ぶことで通信費を削減できます。
自社の通話パターンを把握し、適切なプランを選択することが重要です。
また、導入費用はオンプレミス型とクラウド型で大きく異なります。
オンプレミス型の場合は、初期導入費用に年間保守費用が加算されます。一方、クラウド型の場合は初期費用と月額料金(単価×席数)が発生します。クラウド型のシステムは、一部のサービス提供事業者では初期費用や保守費用が不要な場合もあります。
初期費用はクラウド型が一般的に安価ですが、席数や利用期間によってはランニングコストがオンプレミス型よりも高くなることがあります。したがって、初期費用だけでなくトータルコストを比較し、自社のニーズに合ったタイプのシステムを検討することが重要です。
通話スキル向上支援機能と分析機能
スキルの均一化を求める場合、通話の分析機能や教育支援機能が必要です。スコアリング機能のように自動録音した通話内容を分析し、オペレーターのスキル向上をサポートする機能があると便利です。
これにより、オペレーターの自己学習を促進し、新人の育成にも寄与します。会話をテキスト化してNGワードの抽出やトラブル内容の把握に役立ち、会話品質の維持に寄与します。
スマホの活用
電話業務をリモートワークや外出時などで行う場合、スマートフォンの活用が非常に重要です。スマートフォンでCTIシステムを操作できるかどうかを確認しましょう。一部のシステムでは、スマートフォンを使用してモバイル回線を介して通話できるものもあります。
これにより、私用のスマートフォンを活用でき、設定などの操作もスマートフォン一つで完結できます。操作が簡単な場合、リモートワークの際にもスムーズに活用できます。
CRM機能・CRM連携
顧客情報をCTIシステムとは別に管理するのは非効率です。したがって、CTIシステム内にCRM機能が統合されているシステムを利用するか、既存のCRMとスムーズに連携できるを確認しましょう。
CRMとCTIを連携させることで、電話対応時に顧客情報が自動的に表示されたり、通話中に応対履歴を確認したりすることが可能になり、効率的な応対が実現します。これにより、顧客満足度の向上にも寄与します。
自動分配機能
コールセンターの受電効率を最適化するためには、オペレーターに均等に電話を分配し、特別なケースには適切なオペレーターを割り当てる必要があります。
オペレーターのスキルに応じて着信頻度に差をつけることや、既存顧客に特定のオペレーターを割り当てることができ、業務の生産性と効率化を向上させるだけでなく、応対品質の向上にも貢献します。これにより、顧客満足度も高められるでしょう。
セキュリティ
クラウド型CTIシステムを導入する場合、社内システムと外部サーバーを連携させるため、セキュリティ対策が重要です。CTIシステムは顧客情報など重要なデータを外部のサーバーに送信するため、セキュリティの不備が情報漏えいにつながる可能性があります。
したがって、信頼性の高いデータセンターでサーバーが適切に保管されているかを事前に確認しましょう。セキュリティに対する万全の対策が不可欠です。
サポート体制
コールセンター業務は平日だけでなく、土日祝日にも問い合わせや受注対応が必要な場合があります。そのため、CTIシステムのサポートが平日だけでなく、土日も提供されているかどうかを確認することは重要です。
システムにトラブルが発生した場合でも、いつでも安心してサポートを受けることができます。
5.各社CTIシステムの比較
では実際に各社のCTIシステムを見ていきましょう。
モッテルはPBX一体型のクラウドCTIシステムです。固定電話の機能をパソコンで利用できる「ソフトフォン」機能も利用できます。2020年の導入実績は65,000内線を超えており実績も豊富です。自社開発・サポートも自社で行うので安心して利用が可能です。
月額費用 | 4,980円/20内線 |
---|---|
初期費用 | 29,800円 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム |
CT-e1/SaaS
簡易コールセンター~大規模コールセンターまで様々な規模・業種に必要とされる機能を豊富に備えたPBX一体型クラウド型CTIシステムです。既存で利用中のPBXと連携し、CTI機能のみを利用することもできます。
月額費用 | 170,000円/20席(外線ライセンス10、管理機能ライセンス4含む) |
---|---|
初期費用 | 300,000円 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム&TI単体 |
BIZTEL
PBX一体型クラウド型CTIシステムのBIZTELは、多彩な機能を標準装備・24時間365日サポートなどが特徴です。クラウド電話のパイオニア的存在で累計導入社数1,700社以上の実績があります。
月額費用 | 15,000円/席 |
---|---|
初期費用 | 50,000円/席 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム |
TIS CTI Cloud
CTI単体サービスのTIS CTI Cloudは、既存PBXを活用してCTI機能のみをクラウドで提供するサービスです。金融業でも多数実績のあるデータセンターで管理され、稼働信頼性が99.99%以上の評価を受けています。
月額費用 | 6,000円/ID |
---|---|
初期費用 | 500,000~円/1テナント |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | CTI単体システム |
MiiTel
MiiTelは、固定電話やPBXが不要なPBX一体型のクラウドCTIシステムです。通話内容をAIが評価するスコアリングや文字起こしなどの独自機能が利用できます。
月額費用 | 5,980円/ID |
---|---|
初期費用 | 0円 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | CTI単体システム |
カイクラ
カイクラは、拠点単位で利用できるオンプレミス型CTIです。他サービスが1ID毎などの料金体系に対して、カイクラは1拠点毎(利用人数の制限なし)で利用することができます。カイクラのデータベースはクラウドで管理され、パソコン以外にタブレットでも着信時に確認することができます。
月額費用 | 20,000円/拠点 |
---|---|
初期費用 | 160,000円(機器設置費用含む) |
導入タイプ | オンプレミス |
サービスの種類 | CTI単体システム |
Sakuraコールセンターシステム
Sakuraコールセンターシステムは、アウトバウンド・インバウンド両方に対応したクラウドCTIシステムです。Sales forceと連携し、顧客情報の確認などが行えます。CTI機能のみ利用であれば2,500円/月と低価格で利用できます。
月額費用 | 2,500円/内線 |
---|---|
初期費用 | 50,000円 |
導入タイプ | オンプレミス |
サービスの種類 | CTI単体システム |
Bluebean365
Bluebean365は、Salesforce、Kintone、楽テル(働くDB)、Zoho CRM、たまごリピートなど多くのCRM・外部システムの顧客情報ポップアップなど発着信関連機能が利用できるクラウド型CTIです。
月額費用 | 5,000円/ライセンス |
---|---|
初期費用 | 5,000円/ライセンス |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム |
List Navigator.
List Navigator.は、アウトバウンドに特化したクラウド型CTIシステムです。システムが自動発信して繋がったらオペレーターへ繋ぐといった架電業務の効率化が可能です。
月額費用 | 4,500円/席 |
---|---|
初期費用 | 無料 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | CTI単体システム |
@nyplace
@nyplaceは、PBX一体型クラウドCTIシステムです。PBX機能には、世界・国内コンタクトセンター市場で高シェアのAVAYA社の交換機を採用しています。
月額費用 | 20,000円/席 |
---|---|
初期費用 | 無料 |
導入タイプ | クラウド |
サービスの種類 | PBX一体型CTIシステム |
4.まとめ
インバウンド・アウトバウンドどちらも顧客との大事な接点です。CTIによって履歴を共有し、顧客へ無駄なストレスを与えない電話対応は企業への好印象を与え、顧客満足度の向上へと繋がります。
CTIシステムは提供会社により使用できる機能やソフトフォン(パソコン電話)の品質などが異なります。実際に触ったり、聞いたりして比較してみるのが良いでしょう。
※各社の情報は執筆時点(2021/08/06)の公式HPの記載に基づきます。料金など詳しくは公式HPをご覧ください。
CTIシステムは、着信を受けるインバウンド・発信業務のアウトバウンド両方の電話業務を効率化することができますので、この機会に検討してみてはいかがでしょうか?
CTIが利用できるクラウドPBX「モッテル」の詳細はこちら